不法行為による損害賠償請求権|時効や除斥期間について
不法行為とは、他人の権利や利益を違法に侵害する行為を指します。
被害者は加害者に対して損害の賠償を求める権利を持ちますが、この権利はいつまでも行使できるわけではありません。
法律上、一定の期間が経過すると権利が消滅する仕組みが設けられています。
本記事では、損害賠償請求権の消滅時効と、かつて除斥期間と呼ばれていた長期的な期間制限について解説します。
損害賠償請求権の消滅時効の基準
消滅時効には、大きく分けて2つの基準が存在します。
1つ目は、被害者またはその法定代理人が「損害および加害者を知った時」からカウントされる期間です。
一般的な不法行為の場合、この期間は3年と定められていますが、日常生活を送るなかでは意外に早く経過してしまいます。
たとえば、交通事故に遭って治療を続けている間に、時効が完成してしまうリスクも考慮しなければなりません。
権利を放置せず、適切な時期に請求を行うことが求められます。
生命・身体を害する不法行為
生命や身体を害する不法行為については時効期間が通常の場合よりも長く設定されています。
生命や身体は人にとって極めて重要な価値を持つため、より手厚く保護する必要があるからです。
この場合、「損害および加害者を知った時」からの時効期間は5年に設定されています。
長期的な消滅時効の制限
2つ目の基準は、主観的な認識に関わらず、「不法行為が行われた時」からカウントされる期間です。
この期間は20年とされており、以前は「除斥期間」と呼ばれていました。
除斥期間は時効とは異なり、中断や停止が認められない厳格な期間として扱われてきましたが、改正後の民法ではこれも消滅時効の一種として整理されています。
加害者が誰であるか判明しなかったり、損害が発生していることに気づかなかったりしても、不法行為から20年が経過すると、原則として請求権は消滅します。
まとめ
不法行為による損害賠償請求には、時間の制約が厳密に定められています。
自分が受けている被害がどの程度の時効期間に該当するのかを正確に把握することが大切です。
不安がある場合には、司法書士などの専門家に相談することを検討してください。
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伊藤 彰英Akihide Ito
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